2008年 03月 20日
キーパーソンの登場 |
批判する先が間違っていないか?
本紙の「砒素処理」をめぐる闇利権告発キャンペーンが、トンネル工事の中止や延期といった事態を招いたことで一部には批判もあるようだ。
しかし、今回の事態を生み出した真の原因がどこにあるかということを、読者の皆さんにはここでもう一度考えていただきたい。
本紙記者が、長沢トンネルの工事現場に積んであった数万㎥の掘削ズリのなかから、ほんの少量のサンプルを採取した。
これを検査機関に送って検査してもらったら高濃度の「砒素」検出された。
この事実を公表した。
そのとたんに島根県はあわててトンネル工事の中止を決定した。
なぜ確認作業をしないのか?
しかし、島根県は本紙記者が検査機関に送付したのが、確実に「長沢トンネル」の掘削ズリであったことの確認作業などは一切していない。
無論、本紙記者が採取したのは紛れもなく同トンネルの掘削ズリだが、これまで健康被害が生じる砒素等は検出されなかった、という前提で工事を進めてきた島根県にしては、いささか不可解な対応ではないか。
素人が、工事を妨害するために、どこかで高濃度の砒素やフッ素を含んでいる鉱物を採取し、高濃度の有害物が含まれているといって検査結果を公表すれば、島根県はどんな工事でも中止するのか。そんなバカな話はあるまい。必ず現場でサンプルを採取して再検査をするはずだ。
工事の中断などそう簡単にできるものではない。受注した元請業者だけでなく多くの下請け業者にも多額の損失が生じる。もちろん、一日も早い開通を望む住民に与える影響も大きいはずだ。
しかし、なぜか島根県は再検査をしていない。要するに再検査などする必要もなかったからだろう。既に基準許容量を超える高濃度の砒素が含まれていることが確認できるデータを持っていて、それを単に関係者だけで秘匿していただけなのだろう。
トンネル工事中止の責任は誰がとるのか?
役人もトンネル工事の中止でどれだけ無駄な税金が費やされるか想像もできないほどお粗末な連中ばかりではあるまい。
高濃度の砒素が含まれている事実を知って、素人は素人なりにしかるべき専門家に相談しているに違いない。
そして、島根県はその専門家の判断によって動いてきたのだろう。
噂によれば、その専門家が、今回も「長沢トンネル」の砒素処理の検討委員会のリーダー格と目されているようだが、恥ずかしげもなくこれを受けるのだろうか。
この、利権屋の先棒を担ぐ専門家の軽率な行動が、今回の「砒素騒動」の最も大きな原因であることを忘れてはならない。
さて、今回の一連の混乱で少なからぬ損害が生じるのは確実だが、誰がその責任をとるのか。無論、役人のしかるべき地位にある者はそれなりの責任をとらされるのだろうが、この専門家には何の責任もないのか。
基本的に、総無責任体制になっているのが日本の役所だから、何億円損をしても出世に影響するような責任をとらされるようなこともないのだろうが、そうした連中や砒素の専門家、利権屋どもから「本紙が騒ぐから工事が止まった」などとは間違っても言われたくない。
by nakayama-yutaka
| 2008-03-20 02:27
| 砒素騒動
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