2017年 12月 14日
北朝鮮問題 |
アメリカは北朝鮮を攻撃しない理由
北朝鮮の存続は、アメリカにとって都合がいい
アメリカにしてみれば、北朝鮮の破壊など、アフガンやイラクを破壊するよりも簡単な仕事だろう。中東を暴力の渦に陥れているISIS(イスラム国)よりも簡単かもしれない。
しかし、アメリカは北朝鮮の体制破壊をしないでずっと放置しているのである。あの好戦的なブッシュ政権ですら、何もしなかった。
いったい、なぜなのか。
もちろん、北朝鮮を崩壊させない方がアメリカにとって都合がいいからである。単純に言えば、北朝鮮が存在することによってアメリカは「儲かる」のである。
北朝鮮問題は、「アメリカの兵器ビジネス」と関連させて考えるべきで、中国や韓国や日本の政治の動向や国連の動きはそれほどに意味はない。全世界の軍事問題は、アメリカの問題なのである。
動いている「駒」は北朝鮮・中国・韓国・日本なのだが、それを動かしている「手」は誰もが知っての通り、アメリカだ。
だとすると、北朝鮮や、韓国という駒の動きを追ったところで仕方がない。駒は駒でしかない。
北朝鮮が軍事的な動きをしているとしても、どこかと本気で戦争するのかと言われると、当然しない。戦争すると負け戦になって体制が崩壊するのだから、北朝鮮は戦争「できない」というのが現実だ。
もちろん、偶発的なものが重なって報復合戦に至ることもあり得ただろう。あるいは、事態が急変して戦争になる可能性もゼロではないだろう。
しかし、基本的に戦争をするかどうかは、日中韓に強い影響力を及ぼしている「アメリカが決める問題」である。
アメリカがそれを望まないのであれば、韓国も中国も日本も北朝鮮がどんな挑発をしようが本気で戦争はできない。
アメリカは「アジアの安定」など望んでいない。
北朝鮮が毎年、恒例のように「瀬戸際外交」をはじめて周辺国を振り回す。そして、周辺国はそれを責める。もちろん、アメリカも一緒になってそれを「憂慮」する。
しかし、決して北朝鮮を一気呵成に瓦解させて「アジアの安定」を生み出すかと言えば決してそんなことはしない。なぜなら、アメリカは「アジアの安定」など望んでいないからだ。
むしろ、「アジアの不安定化」を望んでいる。
その方が周辺国に武器弾薬が売れて儲かるからである。アメリカはアジアに武器を売っているのだ。そして、その「武器」とは、周辺国と対立があるから売れる。
現にアメリカは北朝鮮の「脅威」を煽りながら、韓国に空中防衛システム「THAAD」を配置するように韓国に迫っている。
「THAAD」は敵のミサイルを迎撃できる米国の兵器体系なのだが、これは迎撃ミサイル48基でワンセットになっていて価格は1990億円にもなる。
兵器ビジネスは「脅威」があることによって武器を売ることができる。そして、脅威が継続したほうが収入になる。
アメリカはそうやって、世界各国で「脅威」を作り出して、兵器ビジネスをしている。脅威を感じさせる国家が存在し、その体制を維持させることによって「儲け」が生まれる。
東アジアでは、それが北朝鮮なのだ。だから、北朝鮮は生かされ続けている。
北朝鮮が暴れてくれればくれるほど、その周辺国(韓国・日本)に武器が売れる。北朝鮮が現体制のままで、たまに暴れてくれるほうがアメリカは金になる。
イラクには堪(こら)え性がなかったアメリカも、北朝鮮には驚くべき寛容さと「口だけ攻撃」で対処しているのは、意外と短絡的に見えるアメリカもビジネスの論理でしっかり動いているということだ。
アメリカにとって日本や韓国は「金のなる木」
日韓に兵器を売りつけてアメリカの軍産複合体が収入を得る。そういうビジネスの流れが延々と60年近くも続いてきた。
すなわち、アメリカは60年近くも兵器ビジネスを成功させてきたという言い方もできる。これは、アメリカ軍産複合体の「安定収入」である。
しかし、もう北朝鮮の体制も限界に近いところまで来ている。いずれは自壊せざるを得ない。それがいつなのかは誰も分からないが、いつか来る。
常識的に考えると、無理して体制維持しているようなものは、いずれは衰退し消えて行くのは間違いない。
もう10年も20年も前から北朝鮮は「もう持たない」「もう崩壊する」と言われて続けてまだ持っている。
だから今後もさらに延命する可能性もある。それはアメリカのビジネスには好都合だが、無理して持たせているものだから、最後には北朝鮮も消えていかざるを得ない。
いずれにせよ、そうなったあとは、アメリカは60年続いてきた安定的な兵器ビジネスをなくすことになる。
ここが重要な部分だ。
アメリカにとって日本や韓国は「金のなる木」だ。ウォール街も軍産複合体も、共にそこから金を吸い上げている。
この両国から金を吸い上げるのに北朝鮮ほど都合の良い国はないわけで、そんな北朝鮮が自滅するのはアメリカには「痛手」というしかない。
ウォール街はともかく、軍産複合体には金銭的損失になる。
では、北朝鮮という「脅威」が自壊して消えてなくなったら、アメリカは東アジアでの兵器ビジネスをあきらめるのだろうか。もちろん、それはあり得ない。アメリカは貪欲に、骨の髄までアジアから金を奪い尽くすはずだ。
http://ombudsman-masuda.net/「市民オンブズマン益田」アクセスです。
《興味深いブログ記事紹介》
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北朝鮮の存続は、アメリカにとって都合がいい
アメリカにしてみれば、北朝鮮の破壊など、アフガンやイラクを破壊するよりも簡単な仕事だろう。中東を暴力の渦に陥れているISIS(イスラム国)よりも簡単かもしれない。
しかし、アメリカは北朝鮮の体制破壊をしないでずっと放置しているのである。あの好戦的なブッシュ政権ですら、何もしなかった。
いったい、なぜなのか。
もちろん、北朝鮮を崩壊させない方がアメリカにとって都合がいいからである。単純に言えば、北朝鮮が存在することによってアメリカは「儲かる」のである。
北朝鮮問題は、「アメリカの兵器ビジネス」と関連させて考えるべきで、中国や韓国や日本の政治の動向や国連の動きはそれほどに意味はない。全世界の軍事問題は、アメリカの問題なのである。
動いている「駒」は北朝鮮・中国・韓国・日本なのだが、それを動かしている「手」は誰もが知っての通り、アメリカだ。
だとすると、北朝鮮や、韓国という駒の動きを追ったところで仕方がない。駒は駒でしかない。
北朝鮮が軍事的な動きをしているとしても、どこかと本気で戦争するのかと言われると、当然しない。戦争すると負け戦になって体制が崩壊するのだから、北朝鮮は戦争「できない」というのが現実だ。
もちろん、偶発的なものが重なって報復合戦に至ることもあり得ただろう。あるいは、事態が急変して戦争になる可能性もゼロではないだろう。
しかし、基本的に戦争をするかどうかは、日中韓に強い影響力を及ぼしている「アメリカが決める問題」である。
アメリカがそれを望まないのであれば、韓国も中国も日本も北朝鮮がどんな挑発をしようが本気で戦争はできない。
アメリカは「アジアの安定」など望んでいない。
北朝鮮が毎年、恒例のように「瀬戸際外交」をはじめて周辺国を振り回す。そして、周辺国はそれを責める。もちろん、アメリカも一緒になってそれを「憂慮」する。
しかし、決して北朝鮮を一気呵成に瓦解させて「アジアの安定」を生み出すかと言えば決してそんなことはしない。なぜなら、アメリカは「アジアの安定」など望んでいないからだ。
むしろ、「アジアの不安定化」を望んでいる。
その方が周辺国に武器弾薬が売れて儲かるからである。アメリカはアジアに武器を売っているのだ。そして、その「武器」とは、周辺国と対立があるから売れる。
現にアメリカは北朝鮮の「脅威」を煽りながら、韓国に空中防衛システム「THAAD」を配置するように韓国に迫っている。
「THAAD」は敵のミサイルを迎撃できる米国の兵器体系なのだが、これは迎撃ミサイル48基でワンセットになっていて価格は1990億円にもなる。
兵器ビジネスは「脅威」があることによって武器を売ることができる。そして、脅威が継続したほうが収入になる。
アメリカはそうやって、世界各国で「脅威」を作り出して、兵器ビジネスをしている。脅威を感じさせる国家が存在し、その体制を維持させることによって「儲け」が生まれる。
東アジアでは、それが北朝鮮なのだ。だから、北朝鮮は生かされ続けている。
北朝鮮が暴れてくれればくれるほど、その周辺国(韓国・日本)に武器が売れる。北朝鮮が現体制のままで、たまに暴れてくれるほうがアメリカは金になる。
イラクには堪(こら)え性がなかったアメリカも、北朝鮮には驚くべき寛容さと「口だけ攻撃」で対処しているのは、意外と短絡的に見えるアメリカもビジネスの論理でしっかり動いているということだ。
アメリカにとって日本や韓国は「金のなる木」
日韓に兵器を売りつけてアメリカの軍産複合体が収入を得る。そういうビジネスの流れが延々と60年近くも続いてきた。
すなわち、アメリカは60年近くも兵器ビジネスを成功させてきたという言い方もできる。これは、アメリカ軍産複合体の「安定収入」である。
しかし、もう北朝鮮の体制も限界に近いところまで来ている。いずれは自壊せざるを得ない。それがいつなのかは誰も分からないが、いつか来る。
常識的に考えると、無理して体制維持しているようなものは、いずれは衰退し消えて行くのは間違いない。
もう10年も20年も前から北朝鮮は「もう持たない」「もう崩壊する」と言われて続けてまだ持っている。
だから今後もさらに延命する可能性もある。それはアメリカのビジネスには好都合だが、無理して持たせているものだから、最後には北朝鮮も消えていかざるを得ない。
いずれにせよ、そうなったあとは、アメリカは60年続いてきた安定的な兵器ビジネスをなくすことになる。
ここが重要な部分だ。
アメリカにとって日本や韓国は「金のなる木」だ。ウォール街も軍産複合体も、共にそこから金を吸い上げている。
この両国から金を吸い上げるのに北朝鮮ほど都合の良い国はないわけで、そんな北朝鮮が自滅するのはアメリカには「痛手」というしかない。
ウォール街はともかく、軍産複合体には金銭的損失になる。
では、北朝鮮という「脅威」が自壊して消えてなくなったら、アメリカは東アジアでの兵器ビジネスをあきらめるのだろうか。もちろん、それはあり得ない。アメリカは貪欲に、骨の髄までアジアから金を奪い尽くすはずだ。
http://ombudsman-masuda.net/「市民オンブズマン益田」アクセスです。
《興味深いブログ記事紹介》
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by nakayama-yutaka
| 2017-12-14 02:32
| ノンカテゴリ
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Comments(1)
年頭所感、一年の始まりに当たっての抱負。大事なのは抱負には「負」の字が有り、負けを抱くのが抱負。これまでこの意味を学校でもどこでも教えてもらっていなかったなあと思う。「負」は宝の貝を背負っている字。子どもを背中に抱く親の姿。だから負託、自負、請負という言葉が生まれてくる。大事な字なのだ。ちなみに「敗」はその宝物の貝を杖、棒で叩いて壊すという字。全く意味が異なる。
かっての大戦の反省から野口体操を創設された野口三千三師は、「信」という意味の大和言葉が無いことに気づかれ。「信」とは「負けて、参って、任せて、待つ」という意味を持つ言葉だと喝破された。「負」は相手への尊敬の意味があり、「敗」のような恨みつらみ復讐の意ははない。現代は「勝って、参らず、任せず、待たず」が最も良しとされる「信の大変乏しい時代」。それぞれがファーストを叫び、国においても個人においても他を圧倒することを良しとしている。戌年、「信」とは何かを再度問うことから始まる年にしたいものです。
かっての大戦の反省から野口体操を創設された野口三千三師は、「信」という意味の大和言葉が無いことに気づかれ。「信」とは「負けて、参って、任せて、待つ」という意味を持つ言葉だと喝破された。「負」は相手への尊敬の意味があり、「敗」のような恨みつらみ復讐の意ははない。現代は「勝って、参らず、任せず、待たず」が最も良しとされる「信の大変乏しい時代」。それぞれがファーストを叫び、国においても個人においても他を圧倒することを良しとしている。戌年、「信」とは何かを再度問うことから始まる年にしたいものです。
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