2009年 07月 05日
鹿足建設業協会発足 |
「鹿足建設業協会」発足の意図は何か?
松浦副町長、中村県議も参席、酒宴は3次会までも
去る6月10日、津和野ホテルで一旦は解散した鹿足建設業協会が新たなメンバーで結成された。
会長には栗栖組、副会長に内田建設(日原)、吉川建設(六日市)、理事には椿組(六日市)、開盛建設(柿木)、唱和道路(日原)が就任し、堀建設(日原)は参事に就任した。
しかし、一方で新組織に参加しない企業もある。山田土木、ナガヨシ技研、岩本建設(津和野)、平野建設(日原)、宗政建設(六日市)らは加入を見合わせている。
先に「島根県建設業協会鹿足郡支部」が解散した理由は、鹿足郡に協会員が重複する「鹿足建設業組合」(事務所は佐伯建設)があったからだという。
島根県建設業協会の鹿足郡支部では、営利を目的とした活動が制限されることもあり、建設関係機関が出版する書籍等を販売するなどの営利を伴う事業活動も可能な組合を残して、協会を解散したということになっていた。
しかし、一作年3月に公正取引委員会の権限強化に伴い、ゼネコンをはじめ建設業者による談合が困難になった。これが、「談合の温床」であった各地の建設業協会の解散を促進した主な原因である。まさか、「談合のできなくなった協会に存続理由はない」のを理由に解散はできなかったというだけだろう。
談合・行政との癒着の温床か?
さて、その「建設業協会」が復活した。
今回の設立総会に、来賓として、津和野町の松浦副町長、中村県議、益田県土整備事務所長、同津和野土木事業所長らが出席した。
何事もなく設立総会が終了した後、席は懇親会に切り替わり酒宴となった。その後、松浦副町長、中村県議らは同会員らと2次会、3次会と津和野町の酒場を飲み歩き、多くの町民に目撃されている。
何の目的に再結成された協会かは、今のところ想像の域を出ないが、先に同協会が解散した理由から類推すれば、およそ見当はつくだろう。
その協会員と特別公務員である副町長や県議らが総会で顔を会わせるくらいなら許容範囲だが、2次会、3次会の酒の席まで共にしたとすれば、見過ごすわけにはいかないだろう。ましてや松浦副町長は10月に執行される津和野町長選挙に出馬の噂がある。一部では出馬を決意したと町民に漏らしたとの噂もある。
松浦副町長が次期町長選挙に出馬しないとしても、発注者側として建設業者との癒着疑惑は生じるだろう。
業者との協議を否定するのではない。発注者側、受注者側での協議すべきことはあるだろう。それなら、昼間の庁内でやればよいではないか。何も酒席を共にすることはない。
出馬するのであれば、当然事前運動として公職選挙法に抵触する可能性もある。また、今月29日の津和野町観光協会の総会にも出席した後、ここでも2次会の酒宴にも同席したという。自分の立ち位置が理解できていないようだ。
また、益田県土整備事務所長、同津和野土木事業所長らは直接の発注者であり、折しも、津和野町内でのトンネル工事での不適切な砒素処理で高津川漁協の調停を受けている立場ではないか。本来なら津和野町は島根県に対して抗議の意を表明すべきところではないか。(仲良くもみ消しの相談でもしたのか?)
ちなみに、次期を同じくして執行される吉賀町長選挙に再出馬を決めている吉賀町長は出席していない。同町長はこういう類いの会合には一切出席しないという毅然とした行動をとっていると吉賀町民は高く評価している。そのためもあってか、次期町長選には対抗馬も現れず、無投票当選が確実と言われている。
協会設立 それぞれの事情
話を協会設立に戻す。県入札業者のランクから常時Aクラスだった栗栖建設はBクラスに格下げされた。来年は堀建設もBクラス転落の可能性もある。今は、なりふり構わずAクラスを堅持したいところだ。Bクラスになれば利益は大幅に低下する。
飲ませたり脅したり、貸したり借りたり、談合成立のためなら何でもありの旧体質の建設業協会が懐かしいのか、吉賀町のN建設もこの設立に賛同し、談合ができない協会など意味は無いと正直に公言して、関係者から注意を促されている。
会員に設立の意図は何か尋ねてみた。
本紙記者 今回の協会設立の意図は、正直なところ何か。また、堀建設が事実上の発起人代表と思われるのに、会長か副会長に就任しないのか。
会 員 正直なところ、設立の意図は分からないが、そう長続きはしないだろう。今回の設立に全部の業者が賛同しているわけではない。あの会社が入ればこの会社は入らないという。今まで強引なことをして仕事を取ってきた堀建設を嫌う業者も少なくない。
それもあって、目立てば足元をすくわれる可能性もあるから、泥をかぶらないように、今回は目立たないところで仕切るつもりだろう。
実際に、もう建設業界の結束も信頼関係もない。今さら復活したからと言って談合などできるはずもない。時代錯誤も甚だしい。
さりとて、私の会社は彼らに反旗を翻したところで何のメリットもない。ひょっとして下請けでも回してくれはしないかとの期待もあるから参加しているだけだ。共存共栄を旨とするなど一昔前の戯言など誰も信じて参加していないはずだ。
しかし、「鹿足郡建設業協会」の行動計画並びに事業目標には実に立派なことが書いてある。参考までに転載しておく。
鹿足郡建設業協会 行動計画並びに事業目標
1. 鹿足郡内に本拠を持つ建設業者が参集し、地域の安心・安全を守るため地域貢献活動を行う団体となる。
① できるだけ早期に社団法人島根県建設業協会へ再加入をし、島根県益田県土整備事務所と防災協定を締結することにより、地域の安全を守る。
② 単独の事業者では出来ない地域貢献活動を、建設業者の集合体として行い、また地域と共同して行うことにより地域と密着した会社であることを積極的にアピールしていく。
2. 参加業者の経営の安定を図り、健全な建設業の発展を目指す。
① 地域一体となって様々な方面への各種の陳情活動、要望活動を通して地域に必要な建設投資の増加を図る。
② 各社が施工する工事の質的向上を図ることにより、経営体質の強化を目指す。
③ 各社の技術力を向上させ、安全で上質な工事を行うことにより地域の信頼を得ていく。
④ 雇用の安全を図り、安心して勤務できる会社になるために努力する。
3. 友愛と信義を重んじて、会社相互の信頼関係を構築していく。
① 会員相互の信頼関係を構築し、地域に根ざし、相互に補完・協力できるような関係を築く。
② 地域内の建設工事は地域内で消化することにより、適正な価格で受注した工事により発生する費用、利益を極力地域に還元していく。
松浦副町長、中村県議も参席、酒宴は3次会までも
去る6月10日、津和野ホテルで一旦は解散した鹿足建設業協会が新たなメンバーで結成された。
会長には栗栖組、副会長に内田建設(日原)、吉川建設(六日市)、理事には椿組(六日市)、開盛建設(柿木)、唱和道路(日原)が就任し、堀建設(日原)は参事に就任した。
しかし、一方で新組織に参加しない企業もある。山田土木、ナガヨシ技研、岩本建設(津和野)、平野建設(日原)、宗政建設(六日市)らは加入を見合わせている。
先に「島根県建設業協会鹿足郡支部」が解散した理由は、鹿足郡に協会員が重複する「鹿足建設業組合」(事務所は佐伯建設)があったからだという。
島根県建設業協会の鹿足郡支部では、営利を目的とした活動が制限されることもあり、建設関係機関が出版する書籍等を販売するなどの営利を伴う事業活動も可能な組合を残して、協会を解散したということになっていた。
しかし、一作年3月に公正取引委員会の権限強化に伴い、ゼネコンをはじめ建設業者による談合が困難になった。これが、「談合の温床」であった各地の建設業協会の解散を促進した主な原因である。まさか、「談合のできなくなった協会に存続理由はない」のを理由に解散はできなかったというだけだろう。
談合・行政との癒着の温床か?
さて、その「建設業協会」が復活した。
今回の設立総会に、来賓として、津和野町の松浦副町長、中村県議、益田県土整備事務所長、同津和野土木事業所長らが出席した。
何事もなく設立総会が終了した後、席は懇親会に切り替わり酒宴となった。その後、松浦副町長、中村県議らは同会員らと2次会、3次会と津和野町の酒場を飲み歩き、多くの町民に目撃されている。
何の目的に再結成された協会かは、今のところ想像の域を出ないが、先に同協会が解散した理由から類推すれば、およそ見当はつくだろう。
その協会員と特別公務員である副町長や県議らが総会で顔を会わせるくらいなら許容範囲だが、2次会、3次会の酒の席まで共にしたとすれば、見過ごすわけにはいかないだろう。ましてや松浦副町長は10月に執行される津和野町長選挙に出馬の噂がある。一部では出馬を決意したと町民に漏らしたとの噂もある。
松浦副町長が次期町長選挙に出馬しないとしても、発注者側として建設業者との癒着疑惑は生じるだろう。
業者との協議を否定するのではない。発注者側、受注者側での協議すべきことはあるだろう。それなら、昼間の庁内でやればよいではないか。何も酒席を共にすることはない。
出馬するのであれば、当然事前運動として公職選挙法に抵触する可能性もある。また、今月29日の津和野町観光協会の総会にも出席した後、ここでも2次会の酒宴にも同席したという。自分の立ち位置が理解できていないようだ。
また、益田県土整備事務所長、同津和野土木事業所長らは直接の発注者であり、折しも、津和野町内でのトンネル工事での不適切な砒素処理で高津川漁協の調停を受けている立場ではないか。本来なら津和野町は島根県に対して抗議の意を表明すべきところではないか。(仲良くもみ消しの相談でもしたのか?)
ちなみに、次期を同じくして執行される吉賀町長選挙に再出馬を決めている吉賀町長は出席していない。同町長はこういう類いの会合には一切出席しないという毅然とした行動をとっていると吉賀町民は高く評価している。そのためもあってか、次期町長選には対抗馬も現れず、無投票当選が確実と言われている。
協会設立 それぞれの事情
話を協会設立に戻す。県入札業者のランクから常時Aクラスだった栗栖建設はBクラスに格下げされた。来年は堀建設もBクラス転落の可能性もある。今は、なりふり構わずAクラスを堅持したいところだ。Bクラスになれば利益は大幅に低下する。
飲ませたり脅したり、貸したり借りたり、談合成立のためなら何でもありの旧体質の建設業協会が懐かしいのか、吉賀町のN建設もこの設立に賛同し、談合ができない協会など意味は無いと正直に公言して、関係者から注意を促されている。
会員に設立の意図は何か尋ねてみた。
本紙記者 今回の協会設立の意図は、正直なところ何か。また、堀建設が事実上の発起人代表と思われるのに、会長か副会長に就任しないのか。
会 員 正直なところ、設立の意図は分からないが、そう長続きはしないだろう。今回の設立に全部の業者が賛同しているわけではない。あの会社が入ればこの会社は入らないという。今まで強引なことをして仕事を取ってきた堀建設を嫌う業者も少なくない。
それもあって、目立てば足元をすくわれる可能性もあるから、泥をかぶらないように、今回は目立たないところで仕切るつもりだろう。
実際に、もう建設業界の結束も信頼関係もない。今さら復活したからと言って談合などできるはずもない。時代錯誤も甚だしい。
さりとて、私の会社は彼らに反旗を翻したところで何のメリットもない。ひょっとして下請けでも回してくれはしないかとの期待もあるから参加しているだけだ。共存共栄を旨とするなど一昔前の戯言など誰も信じて参加していないはずだ。
しかし、「鹿足郡建設業協会」の行動計画並びに事業目標には実に立派なことが書いてある。参考までに転載しておく。
鹿足郡建設業協会 行動計画並びに事業目標
1. 鹿足郡内に本拠を持つ建設業者が参集し、地域の安心・安全を守るため地域貢献活動を行う団体となる。
① できるだけ早期に社団法人島根県建設業協会へ再加入をし、島根県益田県土整備事務所と防災協定を締結することにより、地域の安全を守る。
② 単独の事業者では出来ない地域貢献活動を、建設業者の集合体として行い、また地域と共同して行うことにより地域と密着した会社であることを積極的にアピールしていく。
2. 参加業者の経営の安定を図り、健全な建設業の発展を目指す。
① 地域一体となって様々な方面への各種の陳情活動、要望活動を通して地域に必要な建設投資の増加を図る。
② 各社が施工する工事の質的向上を図ることにより、経営体質の強化を目指す。
③ 各社の技術力を向上させ、安全で上質な工事を行うことにより地域の信頼を得ていく。
④ 雇用の安全を図り、安心して勤務できる会社になるために努力する。
3. 友愛と信義を重んじて、会社相互の信頼関係を構築していく。
① 会員相互の信頼関係を構築し、地域に根ざし、相互に補完・協力できるような関係を築く。
② 地域内の建設工事は地域内で消化することにより、適正な価格で受注した工事により発生する費用、利益を極力地域に還元していく。
by nakayama-yutaka
| 2009-07-05 00:54
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