2009年 08月 17日
情報公開 |
津和野町長選 討議資料②
自治体の情報開示の実態
情報公開は自治体の住民への義務であり、最低限度の行政サービスである。しかし、以前の地方自治体には情報公開の範囲について明確な法的根拠がなく、首長の裁量によって大きく異なっていた。
このため、昭和50年代の中頃から、自治体の情報開示を制度化する動きが胎動しはじめ、昭和57年に自治体としては初めて山形県金山町が「公文書公開条例」を制定し、翌昭和58年には、神奈川県がこれに続いた。
その後、多くの自治体が情報公開に関する条例を制定したものの、国が「行政機関の保有する情報の公開に関する法律」を制定し、施行したのは、なんと平成14年になってからである。
国民の考える能力を高め、さまざまな問題について世論が賢い判断を下せるようにしていくためにも、最大限の情報を提示することが必要だ。健全な民主主義が根付いている国では、重要な国家機密などを除いた行政情報の公開に関しては、早くから法制定が行われている。(アメリカの「情報自由法」は昭和41年に制定)
地方自治体における「行政情報」の公開は、地方分権が進む今日、これまでの国県頼みの行財政運営から「自己決定・自己責任」の時代になって、行財政運営を市民統制の下におくための不可欠の制度的保障であることを忘れてはならない。
しかし、多くの自治体が同じような「情報公開に関する条例」を制定していながら、各自治体間で情報公開の内容などについてバラツキがあるのは、公開の対象となる行政情報には、法が定めた「義務的」な情報と、「任意的」な情報が存在するからである。
前者は、法令の公布、財政状況の公表、給与実態の公表などであり、後者は、広報紙誌の発行、行政資料の刊行・配付、報道機関への情報提供などであるが、任意的な情報公開も今日では多くの自治体で標準的なものとなっている。
そして、これらの情報公開は紙面によるものだけでなく、最近ではインターネットも利用されているが、任意的な情報の公開については、経費の面からも利便性からもインターネットによるものがむしろ主流となっている。
津和野町の情報公開の実態
しかし、それにもかかわらず津和野町の情報公開は、常識の範囲を著しく逸脱したものであることは今まで何度も指摘してきたとおりである。また直接自治体の管理職(松浦副町長には町HPの充実、議会事務局には日程表などの早期公開)に申し入れしてきたが一向に改善されていない。
津和野町の職員は、情報公開というのは、住民から情報開示請求が出ないと公開しなくてもよいと思っているのではないか。
それどころか、本来義務とされている「財政状況の公表」、「給与実態の公表」も、非常に分かりにくいものとなっている。財政状況の詳細な情報については、ホームページで確認することは不可能。給与実態についても、職員の正確な年収を知るにはよほど行政の内部事情に詳しい者でないと難しいだろう。
(既報のとおり、阿久根市の竹原市長方式のように、基本給、諸手当などを合算した総支給額を公開しないと素人には分りにくい。これに退職金の積立額、職員組合への助成金などを加えた人件費も含めて、職員一人当たりの人件費を公開すれば、住民の多くは改めてその高額なことに驚くだろう。)
もっとも、津和野町のホームページのお粗末なことは、単に行政情報だけでなく、観光情報についても悲しいほど酷いものなのだが・・・・・
ここでも機能しない議会の実態
しかし、本来は町が公開すべき住民に分りやすい情報を公開しないのであれば、住民の代表たる議員が事の重要性を認識し、首長に申し入れをして改善すればよいのだが、議員そのものがこうしたことに関心を持たず、パソコンすら使いこなすものが少数なのだからどうにもならない。
議員としての最低限度の情報収集・解析能力に欠けているのだから、住民に知らせるべき情報が何かということすら把握できていない。住民には2月遅れの情報を「津和野町だより」に掲載しておけばこと足りるとでも思っているのだろうか。これでは議員失格である。明日から議員全員がいなくなっても住民生活には、ほとんど影響はないだろう。
町に働きかけても町が動かないというのなら、自分でホームページを作成するか、ブログでもきちんと住民が分かりやすい行政情報でもリリースすればよいのだが、今までホームページを持っていた下森前議員はこれを閉鎖してしまった。しかし、閉鎖する前も町の具体的な財政状況、職員の給与実態などまったく触れていなかった。
他には道信議員がブログを開設しているが、身辺雑記の域を出るものではなく、行政運営の実態など皆目分らない。双方ともに、住民に知らせるべき情報が何かということが分っていないのだろう。
(その二人が町長選に立候補するというのだから津和野町の将来も覚束ないのだが、その気になれば明日からでも町のホームページの改善が可能な松浦副町長も町長選に立候補するというのだから、町長の値打もなめられたものだ。)
これから、6月議会が始まる。何時もの年ならさして重要な議会ではないが、今年は国の大型補正予算の成立を受けて、市町村議会も経済対策予算の審議をするかなり重要な議会となる。
また、津和野町の場合は、それに加えて、「万一の場合」に備えて町が設立した医療法人「橘井堂」は、津和野の医療の最後の砦だが、その運営は必ずしも順調ではない。
それに加えて、予想どおり中島町長は懸案の石西厚生連病院の個人保証を帳消し成功して、これ以上ボロが出ない内に逃げ出した。そして、その手助けをした松浦副町長が手をあげた。かつてワガママ言い放題、し放題の自治労のトップが、どうやって庁内改革ができるというのか。役人上がりの首長がマスコミを賑わしたことはあるが、成功したという話は聞かない。
自治体の情報開示の実態
情報公開は自治体の住民への義務であり、最低限度の行政サービスである。しかし、以前の地方自治体には情報公開の範囲について明確な法的根拠がなく、首長の裁量によって大きく異なっていた。
このため、昭和50年代の中頃から、自治体の情報開示を制度化する動きが胎動しはじめ、昭和57年に自治体としては初めて山形県金山町が「公文書公開条例」を制定し、翌昭和58年には、神奈川県がこれに続いた。
その後、多くの自治体が情報公開に関する条例を制定したものの、国が「行政機関の保有する情報の公開に関する法律」を制定し、施行したのは、なんと平成14年になってからである。
国民の考える能力を高め、さまざまな問題について世論が賢い判断を下せるようにしていくためにも、最大限の情報を提示することが必要だ。健全な民主主義が根付いている国では、重要な国家機密などを除いた行政情報の公開に関しては、早くから法制定が行われている。(アメリカの「情報自由法」は昭和41年に制定)
地方自治体における「行政情報」の公開は、地方分権が進む今日、これまでの国県頼みの行財政運営から「自己決定・自己責任」の時代になって、行財政運営を市民統制の下におくための不可欠の制度的保障であることを忘れてはならない。
しかし、多くの自治体が同じような「情報公開に関する条例」を制定していながら、各自治体間で情報公開の内容などについてバラツキがあるのは、公開の対象となる行政情報には、法が定めた「義務的」な情報と、「任意的」な情報が存在するからである。
前者は、法令の公布、財政状況の公表、給与実態の公表などであり、後者は、広報紙誌の発行、行政資料の刊行・配付、報道機関への情報提供などであるが、任意的な情報公開も今日では多くの自治体で標準的なものとなっている。
そして、これらの情報公開は紙面によるものだけでなく、最近ではインターネットも利用されているが、任意的な情報の公開については、経費の面からも利便性からもインターネットによるものがむしろ主流となっている。
津和野町の情報公開の実態
しかし、それにもかかわらず津和野町の情報公開は、常識の範囲を著しく逸脱したものであることは今まで何度も指摘してきたとおりである。また直接自治体の管理職(松浦副町長には町HPの充実、議会事務局には日程表などの早期公開)に申し入れしてきたが一向に改善されていない。
津和野町の職員は、情報公開というのは、住民から情報開示請求が出ないと公開しなくてもよいと思っているのではないか。
それどころか、本来義務とされている「財政状況の公表」、「給与実態の公表」も、非常に分かりにくいものとなっている。財政状況の詳細な情報については、ホームページで確認することは不可能。給与実態についても、職員の正確な年収を知るにはよほど行政の内部事情に詳しい者でないと難しいだろう。
(既報のとおり、阿久根市の竹原市長方式のように、基本給、諸手当などを合算した総支給額を公開しないと素人には分りにくい。これに退職金の積立額、職員組合への助成金などを加えた人件費も含めて、職員一人当たりの人件費を公開すれば、住民の多くは改めてその高額なことに驚くだろう。)
もっとも、津和野町のホームページのお粗末なことは、単に行政情報だけでなく、観光情報についても悲しいほど酷いものなのだが・・・・・
ここでも機能しない議会の実態
しかし、本来は町が公開すべき住民に分りやすい情報を公開しないのであれば、住民の代表たる議員が事の重要性を認識し、首長に申し入れをして改善すればよいのだが、議員そのものがこうしたことに関心を持たず、パソコンすら使いこなすものが少数なのだからどうにもならない。
議員としての最低限度の情報収集・解析能力に欠けているのだから、住民に知らせるべき情報が何かということすら把握できていない。住民には2月遅れの情報を「津和野町だより」に掲載しておけばこと足りるとでも思っているのだろうか。これでは議員失格である。明日から議員全員がいなくなっても住民生活には、ほとんど影響はないだろう。
町に働きかけても町が動かないというのなら、自分でホームページを作成するか、ブログでもきちんと住民が分かりやすい行政情報でもリリースすればよいのだが、今までホームページを持っていた下森前議員はこれを閉鎖してしまった。しかし、閉鎖する前も町の具体的な財政状況、職員の給与実態などまったく触れていなかった。
他には道信議員がブログを開設しているが、身辺雑記の域を出るものではなく、行政運営の実態など皆目分らない。双方ともに、住民に知らせるべき情報が何かということが分っていないのだろう。
(その二人が町長選に立候補するというのだから津和野町の将来も覚束ないのだが、その気になれば明日からでも町のホームページの改善が可能な松浦副町長も町長選に立候補するというのだから、町長の値打もなめられたものだ。)
これから、6月議会が始まる。何時もの年ならさして重要な議会ではないが、今年は国の大型補正予算の成立を受けて、市町村議会も経済対策予算の審議をするかなり重要な議会となる。
また、津和野町の場合は、それに加えて、「万一の場合」に備えて町が設立した医療法人「橘井堂」は、津和野の医療の最後の砦だが、その運営は必ずしも順調ではない。
それに加えて、予想どおり中島町長は懸案の石西厚生連病院の個人保証を帳消し成功して、これ以上ボロが出ない内に逃げ出した。そして、その手助けをした松浦副町長が手をあげた。かつてワガママ言い放題、し放題の自治労のトップが、どうやって庁内改革ができるというのか。役人上がりの首長がマスコミを賑わしたことはあるが、成功したという話は聞かない。
by nakayama-yutaka
| 2009-08-17 00:26
| 津和野町政
|
Comments(7)
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裏切り者
at 2009-06-07 23:22
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橘井堂幹部の給料を知りたです。公設化した今はそんな情報公開が可能では。日原時代とは人が変わった看護部長さんとか何もできない副院長、そんな医者をわざと雇って自分の優位をアピールしている院長、急に態度が変わった事務とかなぜか少し上から目線になっている一部の職員、きっとみんな金の亡者なんです。私は辞める日までとにかく患者さんにまっすぐありたいです。以前おられた先生の口癖でした。患者さんと医療にまっすぐというのが。早くいろいろな情報を公開させてください。
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nakayama-yutaka at 2009-06-08 09:26
公設化したとはいえ、指定管理者が人件費や施設の維持・管理経費を決めます。おそらく、橘井堂の経費の内訳は情報公開の対象にはならないでしょう。
まして、橘井堂の筆頭理事である副町長が、お手盛りが可能な「年俸制」を導入しているのですから、何やかやと理由をつけて開示しないでしょうね。
親しい議員でもいれば、今度の議会で質問してもらってみてはいかがですか。
まして、橘井堂の筆頭理事である副町長が、お手盛りが可能な「年俸制」を導入しているのですから、何やかやと理由をつけて開示しないでしょうね。
親しい議員でもいれば、今度の議会で質問してもらってみてはいかがですか。
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裏切り者
at 2009-06-08 15:32
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そうですか残念です。
元師長がおやめになってこれで噂の人たもやめてしまったら本当に病院はおしまいです。幹部のやりた放題になって病院が施設にでもなったりしたら今度こそ職員も町民も路頭に迷います。変な風にお金を使われて、噂通りに町の財政破綻なんてなったら誰が責任とってくれるのですか。町はもっと情報を公開すべきです。
元師長がおやめになってこれで噂の人たもやめてしまったら本当に病院はおしまいです。幹部のやりた放題になって病院が施設にでもなったりしたら今度こそ職員も町民も路頭に迷います。変な風にお金を使われて、噂通りに町の財政破綻なんてなったら誰が責任とってくれるのですか。町はもっと情報を公開すべきです。
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通行人
at 2009-06-09 08:47
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夕張の市長や議員が財政破たんの責任をとったという話はききません。
結局は、職員と市民が責任をとらされました。職員の給料は40%カット、
市民負担は高く、市民サービスは低くなることで責任をとらされます。
今の体質では、町が自発的に自分たち(幹部)に都合の悪い情報はまず
公開しないでしょう。町長、副町長、議員らの総入れ替えくらいしないと、
なかなか体質改善は難しいと思います。
結局は、職員と市民が責任をとらされました。職員の給料は40%カット、
市民負担は高く、市民サービスは低くなることで責任をとらされます。
今の体質では、町が自発的に自分たち(幹部)に都合の悪い情報はまず
公開しないでしょう。町長、副町長、議員らの総入れ替えくらいしないと、
なかなか体質改善は難しいと思います。
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通行人2
at 2009-06-09 13:37
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裏切り者さんは、愚痴を言いながらも橘井堂の犬じゃないですか。内情をバラしながらしがみつくくらいなら橘井堂の犬にならない方がいいと思います。これを読んでいる患者を不安にさせているあなたは正しくありません。
とにもかくにも橘井堂とやらは人の心が読めない暴れ犬と地元にしがみ付いている奴隷犬の集まりですね。
とにもかくにも橘井堂とやらは人の心が読めない暴れ犬と地元にしがみ付いている奴隷犬の集まりですね。
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通りすがりの一町民
at 2009-08-16 21:03
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病院の買うための借入れの支払いが始まる3年後、5年後までは何とかやっていけるかもしれません。
しかし、借入れの支払いが始まったらどうなるか。
今のままではまた倒産でしょう。
その次はどうするのかな?
しかし、借入れの支払いが始まったらどうなるか。
今のままではまた倒産でしょう。
その次はどうするのかな?
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3年?
at 2009-08-17 07:41
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そんなに病院がもつわけないじゃないですか?いまの幹部は、自分たちのお金を失う前の23年が限界だと公言しています。誰でも知っている事実ですよ。